上海2日目(その3:由緒正しき杭州新新飯店で昼食)
2018.09/13 (Thu)
1週間ほど日数が経ってしまったが、また旅の続きの話を。8月31日上海旅行2日目(杭州ワンデイトリップ)の昼食は、新新飯店のレストランで。

ここは、ユネスコの世界文化遺産に登録された西湖の北の畔・北山路にある
百年の歴史を持つ準4つ星ホテル。

1913年に営業を開始したこのホテルは、かつて蒋介石夫人の宋美齢、
蒋介石の長男で台湾元総統の蒋経国、魯迅、そして近年では映画監督のチャン・イーモウ等
多くの要人たちが訪れた由緒あるホテルである。
レストラン内からも西湖が望めて落ち着いた雰囲気。

ガイドの劉さんがメニューを見て注文してくれた。
料理が並ぶ前に駆けつけ一杯。

千島湖啤酒を飲んでみた。
これがアルコール度数2.5%という水みたいなビールで、
でも暑い外を歩き回った後で喉がカラカラだったので、とりあえず飲んでホッとした。
が、喉の渇きが癒えた後は、水以外の何物にも思えなくなった・・・ほど、薄い。
ビールはイマイチであったが、さすが老舗店、料理はすこぶる美味い!

ジュンサイのスープを久しぶりに食べたが、トロっとした喉越しがなんとも心地よい。
日本のスーパーで瓶入りジュンサイを売っているのを見かけるが、
ちょこっとしか入っていないのに500円くらいしなかったっけ?
すると、この大ドンブリのスープは日本だといくらするんだろう?
と、貧乏くさいことを考えながら食べた。
そのスープの右側のエビ料理は「水晶蝦仁」といって、
薄い塩味だけのシンプルな味付けで、お酢を好みでかけて食べる。
日本ではエビを使った中華料理というとエビチリを思い出すが、
中国のこの辺りではこちらの方が一般的なんだそうだ。
その奥の豆腐料理は、上海蟹の身と一緒に煮込んだ料理。
風味豊かでありながらあっさりとしていて、私はこれが一番好きだった。
手前の小皿に取り分けられた黒いのは、小さい椎茸。

そしてこちらは「西湖醋魚」と言って、西湖でとれた草魚の甘酢あんかけ。
西湖の名を冠した杭州随一の名菜・・・らしいが、小骨が多くて食べるのに苦労した。
柔らかくて淡白な味の白身魚に甘酢がかかって、美味しいっちゃ〜美味しいけどね。
この魚は、草を餌とする草魚なんだけど、調理する前の3日間、
餌を与えずにお腹の中を空っぽにするんだって。

この角煮は、杭州で有名な「東坡肉」。
豚肉のばら肉(三枚肉)を一口大に切り、調味料や香味野菜を加えて柔らかく煮た料理。
この中国杭州の東坡肉(トンポーロー)が、沖縄に伝わりラフテーとなり、
長崎では卓袱料理の東坡煮(とうばに)となった。
そして日本で一般的な豚の角煮は、ラフテーあるいは東坡煮から更に変化したものらしい。
「東坡肉」との呼び方は、中国北宋代の詩人蘇東坡(蘇軾)の大好物がこれで、
それで彼の名前が付いたんだとガイドの劉さんが言っていた。
この後、お腹がいっぱいになった私達はいよいよ西湖見物へ向かう。
つづく。。。

