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TENET テネット
2020.10/19 (Mon)
TENET テネット(2020年 監督:クリストファー・ノーラン 出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン、ロバート・パティンソン、エリザベス・デビッキ)
難解らしい。5分で付いていけなくなるらしい。
そんな前評判もあったけれど、観てきましたテネット!
時間の流れを行きつ戻りつするタイムリープものです。
まぁ、確かに難解ではあったけれど、おそれるほどではないです。
でなきゃ「テネる」(テネットを観に行く)という造語が生まれるはずもなく
面白いと思うからこそ確認の為もう一度二度と観に行きたくなるってことですね。
物語は・・・
ウクライナでテロ事件が起こる。
出動したCIA工作員の主人公(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は捕らえられ自決薬を飲む。
しかし、それは実は睡眠薬であり、目を覚ますと見知らぬ船にいた。
その後、未来から「時間の逆行」と呼ばれる装置でやって来た敵と戦うミッションを
与えられた彼は、第3次世界大戦開戦の阻止に立ち上がる
・・・というお話。
ざっくり過ぎる?(笑)
えーと、では、そうですね・・・
私は、ドラゴンボールとターミネーターを合わせたような話だなぁと思ったのですね。
なぜドラゴンボールなのかというと、未来人の科学者が製造したアルゴリズム兵器が
9つに分割して過去(現代のこと)に隠されているんですね。
それを未来人の悪い奴らが集めて完成させようと探すところが似ていると思ったから〜。
そして、未来からそれを阻止しようと現れたのがTENETの人達で
そこのところはまるでターミネーターみたいじゃないか〜、と。
ああ、もうこれ以上書くとネタバレになる・・・と言うより上記以上のことを書いても
観なきゃ何のことやらわからないと思いますので書きませんよ。
劇中のセリフにもあったけど「考えるより感じろ」を求められる映画なのかも。
何が起きているのかよく分からないという戸惑いも主人公と一緒に体感してください。
とは言っても、時間を激しく行きつ戻りつする話なので
どうしても頭で考えて物語に付いていこうとしちゃうんですけどね。
タイムリープものが好きな方はきっとワクワクすると思います。
一度観て理解が追いつかなくても鑑賞後にあれはどういうこと?と考察するのも楽しいです。
パズルは難しいほど解き甲斐がある。
そして出来れば是非、映画館で観てほしい。
旅客機が追突するシーンやカーチェイスは大画面で観た方が大迫力だと思うし、
何よりあの全編を流れる音楽やら音響効果やら聴いているだけでドキドキして
興奮の中あっという間に2時間半が過ぎてしまいました。

出演していた俳優陣は、よく知らない人ばかりでしたが、かえって
その方がこういう映画ってリアリティを感じます(リアリティから遠い話なだけに)
特に、名前のない主人公(本当に名前が出てこない。名前で呼ばれないの!)を演じた
ジョン・デヴィッド・ワシントンは、デンゼル・ワシントンの息子だそうですが、
正直、そんなに格好良くもないし、華があるとも思えない・・・けど、
そこがこの名前のない男を演じるのにぴったりだと思わせる辺りがキャスティングの妙?
逆に、彼の相棒のニールを演じたロバート・パティンソンは見た目から素敵で、
役柄も主人公を何くれとなく助ける好青年で、観ている側に
よし、彼と一緒に主人公について行こう!という気にさせるポジションでした。
彼は『ハリー・ポッター』や『トワイライト』(私は未見)にも出ていたようですが
ノーマークでした。今後気をつけて拝見いたします。
ノーラン監督作品は、『インセプション』にしろ『インターステラー』にしろ、
ちょっと哲学的な部分があって難解なところもあるけど好きだなぁ。
もっと深くノーラン作品を知りたくなって映画を観たその晩に『メメント』を観た私です。
出世作であり代表作の一つと言われるだけあって、これも面白かった!
物語を終わりから始まりへと時系列を逆向きに映し出していくという形式は
どこか『TENET』を彷彿させました。ノーラン監督、この人すごいわ。
★★★★★
原題:Tenet
