ウィーンの旅まとめ(カフェ篇 1)
やっぱり、あれかな。カフェとスイーツのことから書くことにしよう。
ウィーンへ行ったらカフェ巡りをしたい!
と宣言していたわりには4軒しかまわれていない。
そのうちの1軒は、オペラ座の裏手にあるカフェ ザッハ。
その名の通り、こちらの名物はあの有名なザッハトルテ☆
最初にこれを目指して行くあたり、いかにも俗物的で気恥ずかしくもありますが〜
とにかくはるばる来たからには有名どころを攻めるんじゃ〜。
ウィーンのカフェ巡り宣言をしてカフェ ザッハでザッハトルテを食べないなんて、
オーストリア人が観光で月島へ来てもんじゃを食べずに帰るようなもんじゃ〜、みたいな?

ガイドブックを読むと観光客が列をなすこともあると書いてあったので、
並ぶの大嫌いな私は開店時間前に到着。そしたらそこへ日本人のカップルが現れた。
バックパッカー風・・・新婚さんかな? 8時の開店時間には客は私ら3人だけ。
しかし、外に客がいるのがわかっているのかいないのか
店がドアを開けてくれる気配がないので我々日本人3人は
「もう入ってもいいですよね〜?」なんて言いあいながらドアを開ける。
中へ入ると「グリュス・ゴット!」と店の人が笑顔で挨拶してくれて、
コートを預ける部屋へ通された。その後に入り口右横のテーブル席へ案内される。
カップルは隣りの席だ。一緒じゃない(同行者じゃない)と伝えたのに何故隣りに。。。
ごめんね、日本人のオバサンが隣りで★

テーブルの上にはウィーンの新聞を模したメニューがあるが(可愛い♡)
それを見るまでもなく食べるものは決めてある。
「Sachertorte with cream and Melange, bitte.」
(最後の bitte だけドイツ語なのはご愛嬌。 bitte=please)
と、ザッハトルテのクリーム付きとメランジェを注文。
メランジェは、コーヒーと泡立てた温かいミルクを半々にいれたもの。
そして出てきたのがコチラ。

会いたかったよ、ザッハトルテ♡ 一口パクリ。
甘〜い!
まずは、この感想しか出てこないわよ。だって、すごく甘いんだもん。

チョコレートケーキのスポンジの間にアンズのジャムが挟まれている。
そして全体をチョコレートでコーティング。
日本で食べるチョコレートケーキより数段濃厚である。
本体そのものが甘いのに、これプラス生クリームなわけだから重たさ満点。
生クリームは箸休めという話もあるが・・・
むむむっ、美味しいんだけどね、これ全部食べるのは私にはムリ。
ごめんなさい、添えられた生クリームは半分残してしまった。
正直言って私には日本で食べるザッハトルテ風のケーキの方が口に合う。
でも、このレシピを最初に考えついたザッハーさんは偉い!
当時ザッハーさんはまだ16歳の下級料理人にすぎなかったそうだが、
ザッハトルテは、こ〜んなに世の中に広まって、こ〜んなに人気で・・・
人気のあげくケーキ店デメルとの間で商標使用と販売の差し止めを求めて
7年に及ぶ裁判まで起こしちゃった?!
で、裁判の結果は、ザッハーにもデメルにもザッハトルテの販売を認める判決が下った。
それからは、デメルのものはデメルのザッハトルテ(Demel's Sachertorte)として、
ホテル・ザッハーのものはオリジナルザッハトルテ(Original Sacher-Torte)として、
売ることになったらしい。ザッハーのザッハトルテで満足した私は、
デメルのはもういっか〜時間もないし〜日本でも売っているし〜と思っていたのだが、
皆さんのコメントを読むうちに、やっぱりせっかくだからウィーンで!食べて帰るべきかな
と思い直し、帰国前日にデメルへ向かいました。
デメルの店舗は、コールマルクトという高級ブランドが並ぶ通りにあり、
この通りの先には王宮がドーンと見えます。

これだけ近いと立地の点でも王室御用達菓子店らしさが漂いますな。
店構えはザッハーもそうだったけど、地味めです。

開店一番に入ると(いつもの戦略)店の人に
「奥に進んで左の階段を上がって2階席へどうぞ」と言われた。
え〜? 客ひとりなんだからケーキのショウケースが見える1階でいいじゃ〜ん?
と思いながら奥へ進むと・・・目の前にジャジャ〜ンと厨房が見えた!

店内の厨房はガラス張りになっていて、職人さんが菓子を作っているところを
見ることができる。すご〜い!ここで作っているのね。
厨房を見られただけでも得した気分になる☆
店員さん、さっきは心の中でブーブー言ってごめんよ。
厨房を眼下に階段を上がると2階の店員さんが「お好きな席へどうぞ」と言ってくれた。
ちなみに接客を担当する女性店員はデメル・レディと呼ばれて、
かつては職業女性の憧れだったそうだ。
デメル・レディはドイツ語、英語、フランス語の3か国語を話し、
ウィーン宮廷の礼儀作法を身に付けているんだって(Wikipediaによると)。
たしかににこやかでとても感じがよかった☆

そして、ここでも当然、味比べのためにデメルのザッハトルテとKleiner Braunerを注文。
ケーキのクリームはどうするか訊かれたので、ザッハーで残しちゃったから
クリーム無しでお願いした。
ブラウナー(Brauner)は、濃いめに淹れたコーヒーにミルクを少し加えたやつで、
頼んだのはそれの小さいサイズ。
出てきたのはコチラ。

デメルのザッハトルテには三角形のチョコの封印が乗っかっている。
ザッハーのものは丸型であった。
ほ〜んの若干、ザッハーのよりスマートな気がした(気のせいかな)。
そして、ザッハーでは挟んであったアンズジャムがデメルのには無い。
その分なのか、甘さが控えめ。
うん、こっちの方が日本人の口に合うかも? コーヒーは砂糖なしで丁度いい。
ザッハトルテのお値段は、たしか(間違っていたらゴメンナサイ)
ザッハーが €5.60(約680円)で、デメルが €4.10(約500円)。
ウィーンでは気にしなかったけど、こうして日本円に換算してみたら
デメルの方がかなり安いわね。
うーん、ザッハーのはオーストリア以外では売っていない?とか、
そういう強み有りの値段設定なのかしら?
まあ、ともかく旅の目的のひとつがこうして達成できてワタシは嬉しいよ。
ウィーンでは、カフェはこの2店のほかにもう2店へ行ってみた。
実は、大きな声では言えないが(いや、言ってもいいんだけど)
そっちのカフェのケーキの方が、しゅんご〜〜く私好みで美味しかったのよね☆
って、その話は長くなるから後日またね。


こんにちは
旅のお楽しみ、カフェ巡り・・・記事を読んでるだけで私も楽しいよ!
本場で2つのザッハトルテ、やっぱりこれは月島でもんじゃ食べるのと
同じようなもんじゃ〜!と私も思いますよ。
確かにザッハのは見るからに甘そう。そしてクリームが多い!
思うに、昔ほど甘いものは贅沢で、だから高級であるほど、
とことん甘く濃厚になったのかもですね。
デメルの方が(私は日本で食べても甘〜い!と驚いたけど)まだ、
日本人には食べやすいのかな?
店構えはどちらもシックで、さすが〜な感じですね。
このシックな店で味わう、しかもデメルにはデメル・レディがいて、
やっぱりウィーンならでは♪
素敵な体験でしたね。- Comment by: 里花
| 2016年 12月10日 |
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興味の対象というか行動パターンというか、
同じ世代だと似るもんなんでしょうかね。
僕もウイーンに行ったらまず、ザッハトルテのカフェに行くと心に決めていました。
そして、クラッシック音楽のコンサートと美術館(特にクリムト大好き)でしょ。
てか、それしか知らないんだけとねー、僕。
いいなー、本物のザッハトルテ。
僕は、日本の「甘さ控えめ」の和洋菓子は物足りないので、
ザッハーさんちのやつには(にも)、興味津々です。
(甘すぎるくらいじゃないと、もっと食べたくなって、
結果、不満足感が残るんですよ)
この宮殿のある街なかで食べると、
ザッハトルテのホントの味がわかるんでしょうねー、いいなー。 - Comment by: つかりこ
| 2016年 12月10日 |
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旅をして出会う食べ物には、その地の気候が強く表れているようです。
海や川からの距離や、寒暖の強さ、ソノうえに先祖から暮らしてきた人柄、歴史なんてのも関係するのでしょう。
ヨーロッパは想ったよりも寒いので、味にも量にも強さが感じられます。
それと、体格、、ゲルマンが多く入っておりますので、女性の平均身長でさえ日本人の男性よりも高いのでは無いでしょうか?私の記憶ですから、、現在では当てはまらないと思われますが、、空港にはその国のカオリがすると言われております。
ウィーンはどんなカオリだったのでしょうか?
もしかしたら、、帰国して ” 醤油のカオリ ” 臭いましたか? - Comment by: u
| 2016年 12月11日 |
Re: つかりこさん
> 興味の対象というか行動パターンというか、
> 同じ世代だと似るもんなんでしょうかね。
ぷぷぷ。おそらく〜。
でも、カフェザッハもザッハトルテも知らない方いますよね。
若い子ほど知らない率が高いかな〜?
私はいつ、どこで存在を知るようになったんだろ?? 不明なり★
クリムトはね、よかったです!
後日、記事に書くつもりですが、以前から好きなタイプの画家でしたが
今回間近で見て、ぐーーーーっと好きになりましたよ☆
へぇ〜、つかりこさんは左党かと思えば、
お砂糖(さとう)の方もお好きなんですね。
いよっ、両刀遣い!
今日ね、また少しばかしザッハトルテ食べたら、
あれ?ウィーンで食べた時より美味しい?
と思っちゃいましたよ。もうすでに懐かしさも加味されているのでしょうか。- Comment by: さとちん
| 2016年 12月11日 |
Re: uさん
そうですね〜、そういうものかもしれませんね。
土地土地の自然や気候が食生活に影響を与えるのかもしれませんね。
uさんは海外へ出られる機会が多かったのでしょうか?
> ウィーンはどんなカオリだったのでしょうか?
うーん・・・ウィーンの街では特にニオイは感じませんでした。
私が歩き回る場所は観光客が多かったですしねぇ。
ただ、トランジットでブリュッセルの空港にいた時は、
行き交う人々がそれぞれに良い香りを漂わせていて、
身綺麗で、どちらかというと小柄で、
とてもヨーロッパな感じがしました。
↑ これは、よく渡米しているツレアイも言っていました。
アメリカと雰囲気が違うな〜って(笑)
トランジットは苦痛でしたが(暇すぎて)そういう観察は面白かったです★- Comment by: さとちん
| 2016年 12月11日 |